少年漫画と中国の道教

道教という中国の宗教がありますが、一般的にはあまり馴染はありません。

しかし「気」や「気功」といったものが中国から伝わってきているのは有名な話です。

そしてこれら「気」の思想は道教「タオイズム」が元です。

人を治す(東洋)医学や、逆に人を倒す中国の武術は、
すべて大本はタオイズムなのです。

今40代前後の男性なら、若いころに少年ジャンプに連載していた人気漫画
北斗の拳ドラゴンボール、セイント聖矢、男塾などをご存じの方も多いと思います。

これらのマンガは中国から伝わる拳法や医術が登場しますが、
創作の中に道教的な内容が多々見うけられます。

北斗七星は道教の神ですし、セイント聖矢にでてくる「小宇宙」も、
人間の体は小宇宙であるというタオイズムの思想を描いています。

このあたりの日本人(または中国人?)のキャラクターが活躍するには、
タオイズムの思想がうってつけなのです。

中国に伝わる「気」の武術は、東洋人が大きな西洋人を倒してしまいますし、
そしてツボや薬などを駆使してけがや病気を治してしまうのも、
タオイズムの神仙思想です。

そして中国の占星術や神話など、神秘的なエピソードが登場するので、
物語も不思議な世界観をつくりながら、何となく「ありそう」な内容に
することができるのです。

日本道観で本格的にタオイズムを学ぶと、マンガのこのシーンはどこから
もってきたのか、どこが創作なのか、なんてことが解ったりします。

こういうマンガの世界からタオイズムに入るもの面白いかも知れませんね。